第13回 講師:曽根田満さん(3期生)仕事から学んだ事&人口減少社会で何が起きるか=2023年12月20日学生への講義録から=

日 時 3月19日(火) 19時~  
テーマ 仕事から学んだ事&人口減少社会で何が起きるか
    =2023年12月20日 学生への講義録から=
講 師 曽根田満(3期生)
    出光興産・調停委員OB
<概要>
 城南高校卒業後、熊本大学法文学部法律学科に入学、卒業後は出光興産株式会社に入社、製油所、工場・海外(ヒューストン)、本社人事部採用担当を経て取締役常務執行役員に就任、2011年退社後、千葉家庭裁判所調停員、同調停協会連合会会長を歴任され、2022年に退任。現在は熊本大学東京連合同窓会の事務局長に就任され、関東地区の熊本大学同窓会の運営に携わっている。
 今回は、出光興産人事部採用担当時の経験を中心に、講師の母校(熊本大学)で就職活動中の学生へ向けた講義(就活方法・就業への心構え・未来の日本はこうなる、等)と、その質疑応答を紹介する形式で行われた。
 就活面では、採用側の視点から「相手を見て、はっきり、ゆっくり、簡潔に話すこと。自分で考えて自分の言葉で話すこと」が重要で、面接時だけでなく就職した後の仕事面でも大切なこと、そして近年の学生は真面目で優秀だが自分を過小評価し過ぎている、将来何かやれそう、何かを任せてみたいと思わせるようなアピール力を学んで欲しい、最近では特に地元志向が強まる傾向があるとし、どこででも頑張るんだという気概を持ってほしい、と説かれた。
 そして、これから生き抜く将来の日本を具体的な数値で分析紹介され、既に今年(2024年)は3人に1人が65歳以上の超高齢化社会、2030年には銀行・百貨店・老人ホームが地方から消滅し、2040年には自治体の半数が消滅(都市機能が成りたたない)、2050年には世界的な食糧危機(異常気象・原材料高騰等)等の将来予測があるが、これらに対応するには今までの常識や前例が参考とならず、自分自身に「軸」となる考え方を身につけ、種々の環境変化への対応能力を得ることが重要、と説かれた。
 質疑では、学生らの地元志向が強まる傾向と地方の人口減少との関係性について問われ、福岡県を例にとれば日本の中では地方である反面、九州各県の関係では中央であり人口が増えているが、福岡県の中でも地域によって減少傾向にある地域もある、と見解を述べられた。
 また、調停委員のときに当事者に対してどのように向き合うか、また心がけていたことは何かについては、相手の主張を最後まで聞き、途中で自分の見解を述べないこと、これは裁判所の研修でも最も重要視される点であった、と述べられた。

以上