第23回 講師:あべ友子さん(13期生)今だから万葉の大和心(その2)=万葉集とは=

日 時 3月18日(火) 19時~ 
テーマ 今だから万葉の大和心(その2)=万葉集とは=
講 師 あべ友子(13期生) 万葉歌びと

<概要>
城南火山の会ではシリーズ「万葉集」2回目の講義となりました。 
世界最古かつ最大の詞華集といわれる万葉集は全4,516首。それぞれの読み人である天皇、官吏、庶民、農民、乞食(ほかびと)、遊行婦(うかれめ)は、万葉集の編成上では平等に扱われているという。万葉集は授業で学び暗記して点をとるものではなく「心」で感じるもの。1,300年前の日本人の純粋な感性や恋愛観など時空を超えて作者に出会い慈しむもの、であると説かれた。
 講義で紹介された万葉集の詩は次の通りで、万葉歌びととして講師が創作された「歌」のYouTube動画も紹介された。
1.君が行く海辺の宿に霧立たば我が立ち嘆く息と知りませ(作者不詳:巻15-3580)
現代語訳:あなたが行く海べの宿りに夜霧が立ちこめたら、それは私の嘆きの息だと、お知りください。
2.恋ひ恋ひて逢へる時だに愛しき言尽くしてよ長くと思はば(大伴坂上郎女:巻4-661)
現代語訳:長く恋いつづけてやっと逢えた、その時だけでもせめて嬉しい言葉を尽してください。この恋を長くとお考えでしたら。
https://www.youtube.com/watch?v=rmF9Yso9c60

3.もののふの八十乙女らが汲みまがふ寺井の上の堅香子の花(大伴家持:巻19-4143)
現代語訳:多くの少女たちが入り乱れて水を汲む、その寺井のほとりの堅香子の花よ。
https://www.youtube.com/watch?v=vQTEKP1S0uk

4.夏の野の繁みに咲ける姫百合の知らえぬ恋は苦しきものそ(大伴坂上郎女 :巻8-1500)
現代語訳:夏草の繁る野の底に咲いている姫百合のように、人知れず思う恋はつらいものです。

5 来むと言ふも来ぬ時あるを来じと言ふを来むとは待たじ来じと言ふものを(大伴坂上郎女:巻4-527)
現代語訳:来ようと言っても来ない時があるのに、来られないだろうと言うのを来るだろうと待ったりはしない。来られないだろうと言っているのに。
https://www.youtube.com/watch?v=INRYBcT6rHQ
 
 万葉集は詠むだけではなく歌って楽しむもの、ぜひ声出して歌ってみてください。日本人の尊さや人を慈しむ繊細な心の奥深さを感じることができると思います。
 今一度、勉強ではなく、心で万葉集に触れ、そして感じてみてはいかがでしょうか。